模試は受ける必要性はあるの?どの模試がいいの?
模試は必要なのですか?
なんで必要なんですか?
との素朴な疑問を投げかけられる保護者様は意外と多いものです。
結論から先に言います。
模試は受ける必要性はあります。
なぜか受ける必要性がある?
何の基準も持たずに受験勉強を続けていくには、
私はとても危険と考えます。
今回はそのなぜかをもっと掘り下げることと、
どの模試が適切なのかを見ていきましょう。
まずは、受けないことが、なぜ危険なのか。
今の立ち位置を把握できる
学校の定期テストと違い、広範囲での出題範囲であり、
また学校のような規模数ではなく、何万人とのいう多くの母数の中での、
自分の順位が明確化します。
よく受験を部活で例えることが多いのですが、
高校受験は地方予選で、大学受験は全国大会と表現します。
有名大学ともなれば、自分の住んでいる学区内だけに留まらず、
狭く見ても自分の住んでいる地域になるでしょうし、
県をまたいでの、受験なんてざらにある話です。
ですので、より多くのライバルの中で、
自分がどのレベルにいるのかが把握できます。
志望校が〇判定(A~E)と出るのが、わかりやすい見え方ですね。
モチベーションを作るきっかけになる
漠然と○○大学に行くというのではなく、
先ほど記載したように、自分の立ち位置が把握できれば、
どれだけライバルを超えていかないといけないのか、
というのことが、人数だけでなく、点数でも見て取れます。
模試の結果表を見るときに、多くの学生、保護者様は、
1:点数
2:偏差値
3:判定
この3つは9割がた見ていると思います。
でも、模試の結果表はそれだけではないんです。
各科目の各項目において、細かく情報が見て取れます。
1:項目ごとに分かれて得点と平均点が記載されている
これはわかりやすいですよね。
自分の得意分野と苦手分野が見てとれます。
2:1つ上の判定者との得点差がわかる
意外とこれを見落としがちです。
仮に第一志望校がD判定だった場合、C判定を取っている生徒との、
差がいくらなのかも記載しています。
これを見ることで本当のライバルとの差がいくらなのか、
明確にわかります。
やみくもに点数をあげるよりかは、
どこの分野をあと何点伸ばせばよいのかと、
気づくこともその科目のどこの単元を力入れる必要性があるのか、
モチベーションアップにつながりやすいですね。
勉強のペースを決める材料
模試は出題範囲が広範囲で、受験者数が大人数。
なので、判定も出る。
だからといって良い判定が出る人はどちらかというと少数で、
大多数がEとかD判定です。
できたら良い判定(AとかB)を取りたいですが、
最後の模試までになんとかC判定を目指しなさい!
(高3生基準でここは話を進めていきます)
と私は生徒たちに常々言い聞かせています。
少し話は脱線しますが、
判定はAからE判定がありますが、
これは志望者数を均等配分して、割り出しているわけではありません。
ある一定基準(点数)をもって、レベル区分されています。
C判定の基準は合格率50%です。
そもそも、そこにたどり着くのがしんどいわけであり、
一つの目標地点としてC判定を掲げています。
話を戻して、
最後の模試と先ほどでは記載しましたが、
これを基に考えると、
その前の模試ではD判定、2つ前はE判定となりますが、
ただのE判定ではありません。
もう少し分解してみましょう。
○○大学という第一志望校の偏差値が55とします。
この時のC判定は偏差値は55となります。
2.5刻みで判定は変わります。
ですので、1つ前の模試では52.5以上の偏差値を目指す(=D判定)
同様に2つ前の模試では50以上の偏差値を目指す(=E判定)
というふうに、ただのE判定ではなく、
偏差値をうまく活用してみるとよいでしょう。
ただ、総合の偏差値でみるのですが、
なるべくは各科目でバランスよく取れるように目指しましょう。
できれば英語が良いことが理想です。
(入試では英語の配点が高いことが理由)
受けた方がやっぱりいいなぁとご理解できましたでしょうか。
では、次です。
どの模試がいいの?
受験から時間が離れていって、
どうだったかなんて忘れている親御さまは多いです。
模試でもいろいろあります。
少し見てみましょう。
模試でもまず、
マーク式の模試、記述式の模試、大学別の模試があります。
マーク式の模試
名前の通り、解答用紙がマーク式のものです。
塗りつぶせばいいので、最悪あてずっぽうでも正解する可能性はあります。
(模試ではそんな正解は意味ないですけども・・・)
特徴としては、難易度が共通テスト(旧センター試験)と同等のレベル基準で作られています。
学校の教科書レベルでの範囲なので、突拍子もない難問は出てくることはないでしょう。高校2年生の冬までの模試であれば、
授業の進度に合わせての範囲になることが多いのです。
高校3年生からはある程度範囲(地歴公民、理科)は限定的になりますが、
それでも広範囲になりますので、しっかりとした復習は必須です。
記述式の模試
記述式の模試は、国公立大学の二次試験、もしくは私立大学の問題と同様の記述式となります。
難易度は高くなります。
マーク式と同じような難易度であれば、受ける必要性は薄れてしまいますよね。
ですので、少し踏み込んだ問題が出題されます。
またマーク式模試と記述式模試の両方を受けることで、
国公立大学ならドッキングといって、
両方の模試の点数から総合的な判定を出してくれます。
ですので、国公立大学を志望する生徒は必須です。
また私立大学専願の生徒もマーク式よりも記述式の模試をしっかりと取れることが、
重要と考えられます。
大学別の模試
こちらの模試は高校3年生以上がメインとなります。
例えば、東大オープン、京大オープンなど、
その大学の受験問題に似せた問題を出題する模試です。
志望する大学の大学別模試はできる限り受けることをおススメします。
理由は3つあります。
1つめ:問題のレベルをあげることに役立つ。
東大や京大を目指す生徒にとって、普通の記述模試ではそこまで差がつくことはありません。やはり、その大学に似た問題を解かせることで、力量を図ります。
2つ目:本当のライバルとの実力差を知ることが出来る
東大模試であれば、東大を目指す生徒同士間での自分の立ち位置が把握できます。
順位から各科目のデータがわかりますので、
何がどれだけこれから必要になるのか、
今後の勉強の指針が見えやすくなります。
3つ目:大学別の形式に慣れる
大学によって、出題のレベルから形式などバラバラです。
傾向と対策がしっかりと出来ているのか、知れるきっかけとなります。
ここまでは模試の形式に関して、記載してきました。
次に、予備校ごとの模試に関して見てみましょう。
進研模試(ベネッセ)
進研ゼミでお馴染みのベネッセが運営しているのが、進研模試です。
高校生で受けたことがない生徒のほうが断然少ないくらいで、
日本で一番受験者数が多い模試かと思われます。
学校の一環行事(?)として組み込まれていることもあり、
大学受験を考えていない生徒も母数として含まれますので、
比較的難易度は低めです。
なので、偏差値も甘口で出ます。
いい評価が出ても、あまり鵜呑みにしない方が無難かと思います。
全統模試
河合塾が運営している模試です。
記述模試で考えるなら一番受験者数が多いです。
こちらは受ける人が受ける模試となりますので、
学校から強制で受験させられることはない場合があります。
任意で受験という学校が多いですかね。
難易度は中くらいです。
進学校の教師からの評判も高く、受験を考える生徒であれば、
ぜひとも受けるべき模試だと思います。
受験者数も受験を考えている生徒数なので、
判定も信ぴょう性の高い判定が出るものと思われます。
駿台模試
駿台予備校が運営する模試です。
おそらく難易度は模試の中でもトップクラスで難しいと思います。
ただ、問題の自体がただただ難しいのかというと、
そうではなく、問題の質は抜群です。
でも難しいという言葉がすぐに出てしまいます。
難関大学を目指す学生であれば、受けてみるのもよいかと思います。
駿台予備校生は必須ですが、
外部生は「難しいから受けたくない」との話も聞いたことあります。
全国統一高校生テスト
東進ハイスクールが運営する模試です。
特徴としては、出題範囲があまりないことでしょうか。
高校1年生だから、この範囲くらい、高校2年生だから、ここまで、
などといった概念が少し薄いのかと思います。
おそらく、映像授業の影響でしょうか。
進めるのであれば、学年の縛りはないので、
ドンドン進めるのなら進めなのかもしれません。
範囲に捕らわれず、実力試しに使うと良いかもしれません。
結局どの模試を受けたらいいのか?
結局のところどれがいいの?
という話ですが、
無難に言うのなら、
判定を知る上でも、信ぴょう性が高いものを得られるのは、
なによりも重要です。
あくまで個人的な意見ですので、
参考にしていただければと思います。
自信をつけたい、気持ちよくモチベーションを上げたいというのなら、
進研模試でよいでしょう。
いや、いかなる難問にもぶつかっていき、
本番に動じないようにしたいというのなら駿台模試を受けるのも良いでしょう。
どれも良い模試であることは間違いありませんので、
状況に応じて、模試を受験するようにしてみてください。
長々とご覧くださりありがとうございました。
少しでもお役に立てれば幸いです。